マッチングプラットフォームとは?カオスマップ・成功例・費用相場

マッチングプラットフォームとは

マッチングプラットフォームとは、商品を「売りたい企業」と「買いたい消費者」のように、需要と供給の関係でユーザー同士を結びつけるための場を提供するサービスです。

これからマッチングプラットフォームの立ち上げを検討している方も多いのではないでしょうか。しかし、マッチングプラットフォームを立ち上げるにあたって、以下のような悩みはつきものです。

  • そもそもマッチングプラットフォームって何?
  • 実際にどんなサービスがあるの?
  • マッチングプラットフォームの成功事例は?
  • どうやって作ればいいの?
  • 立ち上げにはどのくらいの費用が必要?

そこで、本記事ではマッチングプラットフォームについて、概要やカオスマップをはじめ、成功事例・作り方・費用相場まで詳しく解説します。

目次

マッチングプラットフォームとは

マッチングプラットフォームの仕組み

マッチングプラットフォームとは、需要と供給の関係でユーザー同士を結びつけるための場を指します。

例えば、Amazonや楽天市場といったECサイトもマッチングプラットフォームのひとつで、「商品を売りたい企業」と「商品を買いたい消費者」の2者を結びつけます。

ECサイト以外にも、以下のようにマッチングプラットフォームの種類はさまざまです。

  • 求人サイト系
  • 不動産ポータルサイト系
  • クラウドソーシングサイト系
  • フリマ系
  • 旅行系

上記で挙げたマッチングプラットフォームはごく一部であり、マッチングプラットフォームは幅広い業界で構築されています。

ただし、マッチングプラットフォームは大きく「BtoBプラットフォーム」「BtoCプラットフォーム」「CtoCプラットフォーム」の3つに分類されます。

また、マッチングプラットフォームを提供する企業はプラットフォーマーと呼ばれ、プラットフォーマーはあくまでも取引の場を提供するのみです。つまり、自社の商品・サービスを直接顧客に提供するわけではありません

【カオスマップ】マッチングプラットフォームサービス

マッチングプラットフォームのカオスマップ

実際にあるマッチングプラットフォームサービスをカオスマップにまとめました。意外と身近に利用しているサービスもあるのではないでしょうか。

マッチングプラットフォームの主な機能一覧

マッチングプラットフォームの主要機能

マッチングプラットフォームに一般的に搭載されている機能とその概要を一覧にまとめました。マッチングプラットフォームの立ち上げ時は、ぜひ参考にしてください。

マッチングプラットフォームの成功事例3選

マッチングプラットフォームの成功事例を、「BtoB」「BtoC」「CtoC」の種類別で3つ紹介します。

比較ビズ|BtoBマッチングプラットフォーム

マッチングプラットフォーム_比較ビズ

出典:株式会社ワンズマインド「比較ビズ

比較ビズは運営歴17年目を迎え、マッチング実績は10万社にものぼるBtoBマッチングプラットフォームです。180種類もの業種から、最適なビジネスパートナーを探せます。

比較ビズの特徴は、Webサイト上で複数の業者に一括で見積もりを依頼できる点です。

「相場が分からない」「業界の知識があまりない」といった状況では、相手企業の言い値で契約してしまい、割高な料金を請求されるといった事態も起こりかねません。

しかし、比較ビズでは業種と地域を選択するだけで、該当するビジネスパートナーが一覧表示され、気になる企業を選択すれば一括で見積もりを依頼できます。

このように、比較ビズは優れた検索性とWebサイト上から依頼できるというアクセスのしやすさによって利用者数を伸ばした成功事例です。

Uber Eats|BtoCマッチングプラットフォーム

マッチングプラットフォーム_ウーバーイーツ

出典:UberJapan株式会社「ウーバーイーツ

Uber Eatsは、フードデリバリーサービスのなかでも高い人気を誇るBtoCマッチングプラットフォームです。

BtoCマッチングプラットフォームは「企業と消費者」のように2者を結びつけるのが一般的ですが、Uber Eatsでは「店舗と配達者と注文者」の3者を結びつけるという、他社との差別化を行いました。

また、Uber Eatsでは、店舗と注文者の2者から各種手数料をプラットフォーマーが受け取るという明確なキャッシュポイントが設定されています。

どちらの手数料も掲載や閲覧時には発生せず、注文完了時に発生するため、店舗や注文者の利用ハードルは比較的低く設定されています。

このように、Uber Eatsは他社との差別化を図り、自社の利益となるキャッシュポイントを明確に設定したことで、利用を拡大させた成功事例です。

メルカリ|CtoCマッチングプラットフォーム

マッチングプラットフォーム_メルカリ

出典:株式会社メルカリ「メルカリ

メルカリは、CtoCマッチングプラットフォームの代表的な成功事例です。

メルカリがサービスを開始する以前のフリマサイトは、パソコン利用が前提となっていたり、利用に際して月額料金が発生したりするなどの特徴がありました。

そこで、メルカリは上記のようなフリマサイトの弱点を参考に、「スマホで簡単に取引でき商品が購入されるまでは無料」という仕組みを採用したのです。

また、個人同士の取引となると、利用者は「商品が偽物」「入金されない」といったトラブルを不安に感じるかもしれません。このような不安を解消するため、メルカリでは売上金をプラットフォーマーが預かり、商品到着後に出品者へ入金というシステムを構築しました。

このように、メルカリでは既存サービスの弱点を参考に自社ならではの強みを作り、ユーザーの不安を解消するための独自機能を搭載したことで、他社との差別化・利用拡大に成功しています。

マッチングプラットフォームの作り方

マッチングプラットフォームの作り方

マッチングプラットフォームの作り方には以下の3つが挙げられます。

  • スクラッチ開発
  • パッケージ開発
  • ノーコード開発

それぞれの特徴について詳しくみていきましょう。

スクラッチ開発|ゼロから構築する

スクラッチ開発は、プログラミング言語を用いてゼロから構築する開発手法です。搭載する機能やデザイン面において最も自由度が高い開発手法で、大規模なマッチングプラットフォームの構築に向いています。

しかし、スクラッチ開発には専門知識が必要となるため、社内で開発を進める際にはIT人材の確保が必要不可欠です。また、長期にわたる開発期間にくわえ、莫大な開発コストも必要となります。

そのため、スクラッチ開発を行う場合は、期間と予算に余裕を持って計画的に進めることが大切です。

パッケージ開発|ベースに既存のパッケージを活用する

パッケージ開発は、マッチングプラットフォームのベースに既存のパッケージを活用する開発手法です。すでに完成されたパッケージでベースを構築するため、スクラッチ開発に比べて短期間での開発が実現します。

ただし、スクラッチ開発ほどではありませんが、カスタマイズには専門知識が必要です。そのため、カスタマイズの内容によっては難易度が高く、開発期間も長くなる可能性があります。

また、パッケージは多くの事業者が提供しており、種類によってデザインやカスタマイズできる範囲が異なります。人気のパッケージであっても、自社で必要な機能が搭載されていなければ理想のプラットフォームを構築できません。

そのため、パッケージ開発を行う際は、「自社に必要な機能を利用できるか」「予算と合っているか」「カスタマイズできる人材が確保できるか」などを事前に確認することが大切です。

ノーコード開発|機能パーツを組み合わせて構築する

ノーコード開発は、ドラッグ&ドロップといった直感的な操作のみで、機能パーツを組み合わせて構築する開発手法です。プログラミング言語をはじめとする専門知識が必要なく、IT人材が確保できない場合でも既存の人材を活用できます。

ノーコード開発最大の特徴は、低コスト・短期間での開発が実現する点です。スクラッチ開発やパッケージ開発に比べて開発にかかる平均コストが低く、専門知識不要で開発を進められるため、比較的短期間で開発できます。

実際にノーコード開発を採用し、わずか1か月でマッチングプラットフォームを構築した事例もあります。

また、ノーコード開発はマッチングプラットフォームの本格的な開発にはもちろん、スクラッチ開発を実行する前のPoCやMVP開発にも効果的です。

はじめから期間やコストをかけた大規模なスクラッチ開発を行っても、必ずしも成功するとは限りません。そのため、理想のマッチングプラットフォームは実現するのか、顧客はどのような機能を求めているのかなどを検証するためのPoCやMVP開発が重要です。

市場や顧客ニーズの変化が激しいビジネス環境では、PoCやMVP開発にはスピード感が求められます。

そのため、低コスト・短期間で開発可能なノーコード開発を採用し、検証結果を本格的な開発に役立てることで、より効果を発揮するマッチングプラットフォームを構築できるでしょう。

マッチングプラットフォームを開発する際の費用相場

マッチングプラットフォームの開発費用相場

マッチングプラットフォームを開発する際の費用相場を開発手法別に表にまとめました。

スクラッチ開発では、搭載する機能が少ないといった小規模なマッチングプラットフォームであれば1000万円以下で収まるケースもありますが、多くは1000万円を超えることが一般的です。

また、ノーコード開発では、運用費として月額コストが発生する点に注意しましょう。長期にわたってマッチングプラットフォームを運営する場合は、そのランニングコストも予算に含めて検討することが大切です。

ただ、スクラッチ開発やパッケージ開発に比べて初期費用を大幅に抑えられること、IT人材を確保する必要がないことなどを考慮すると、トータルでかかるコストはノーコード開発が最も抑えられるかもしれません。

各開発手法の難易度や費用相場を参考に、自社に最適な方法でマッチングプラットフォームを構築してください。

まとめ

私たちの身近に増えているマッチングプラットフォームですが、これからも市場は拡大することが予想されています。大きく分けてBtoB・BtoC・CtoCの3種類があり、すでにそれぞれの分野で成功しているサービスも存在します。

これからマッチングプラットフォーム市場への参入を検討している方は、他社に遅れをとらないためにもスピード感を持って開発を進めることが大切です。

スクラッチ開発を検討している場合も、PoCやMVP開発にはノーコード開発を活用し、効果的なマッチングプラットフォームを構築しましょう。

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