「サービス開発前にPoCを実施したいけどどのくらいの費用がかかるの?」
「PoCのどんな項目にコストが発生するの?」
「コストをかけてまでPoCを実施する必要はあるの?」
サービス開発やシステム導入前にPoCを実施するにあたって、上記のような悩みを抱えていませんか?PoCにかかる費用相場は自社で行うか外注するかによって大きく変動します。
本記事ではPoCにかかる費用相場をケース別に紹介し、コストが発生する具体的な項目についても詳しく解説します。
PoC実施にはどのような費用がかかる?
PoCは大きく分けて「計画プロセス」と「実証プロセス」の2つがあります。計画プロセスではPoCを実施する目的の策定や検証方法の設定を行い、実証プロセスではPoCに必要なMVP開発や実際に検証を行います。
全体を通して人件費がかかることはもちろん、実証プロセスにおけるMVP開発や検証時の環境整備などにもコストが必要です。
MVP開発とは、必要最小限の機能を搭載したプロダクトを開発することで、試作品づくりのような意味があります。例えば、現在の携帯電話はメールやカメラなどのさまざまな機能が搭載されていますが、通話機能のみを搭載したプロダクトが携帯電話のMVPです。
MVPを活用することで「本開発が実現可能か」「期待効果が得られるか」などを検証するため、PoCにMVP開発は欠かせません。本開発に比べてMVP開発の規模は小さいものの、実際に利用できるプロダクトを開発するため、必ずコストが発生します。
PoCにかかる費用相場:自社で実施するケース
PoCをすべて自社で実施する場合の費用相場は、150万〜400万円程度です。主に人件費とMVPの開発費が費用の大部分を占めます。
とくにMVPの開発手法によって費用は大きく変動し、主な開発手法としては「スクラッチ開発」「パッケージ開発」「ノーコード開発」が挙げられます。
なかでもPoCを実施する際のMVP開発と相性のよい開発手法が「ノーコード開発」です。PoCはあくまでも本開発前の試験段階であり、莫大なコストや時間は割けません。
ノーコード開発は、スクラッチ開発やパッケージ開発に比べて開発費用を抑えられ、専門知識がなくても開発を進められるため、既存の人材を活用することも可能です。そのため、資金や人材の調達に時間をかけることなくMVP開発を実行できます。
「PoCにかかるコストを抑えたい」「PoCに時間をかけたくない」といった場合は、ノーコード開発による社内実施が最適でしょう。
PoCにかかる費用相場:外注するケース
PoCに関連するコンサルティングや本開発が費用に含まれた場合の相場を、以下の表にまとめました。
PoCを外注する場合の費用相場は、400万〜900万円程度です。
自社で実施する場合と比較して費用が高くなる理由は、「外注ではプロがPoCを行ってくれるため」「PoCに関連するコンサルティングや本開発までが費用に含まれるケースがあるため」の2点が挙げられます。
上記の表から分かる通り、PoCのみでみると300万~500万円程度が相場ですが、本開発や本開発のサポートまで依頼するとなると、月額100万~300万円程度かかるため、開発期間が長くなるほどコストは大きくなっていきます。
「信頼できるプロに任せたい」「PoCにも十分な予算を割ける」といった場合は、PoCをプロの事業者へ依頼することがおすすめです。
予算を割いてPoCを実施すべき理由
「本開発を控えているのにわざわざコストを割いてPoCを実施する必要があるの?」と考えている方もいるでしょう。そこで、予算を割いてでもPoCを実施すべき理由を解説します。
そもそも、サービス開発やシステム導入などを行うには、莫大なコストが必要です。しかし、サービス開発やシステム導入が必ずしも成功するとは限りません。
成功するという見通しがつかない状態で本開発を進めてしまうと、失敗した場合の損失が大きくなってしまいます。
その点、PoCはサービス開発やシステム導入にあたって、実現可能性や期待効果を検証することが可能です。
例えば、本開発を行うのに1000万円の予算が必要だった場合、1000万円を割いて開発したにもかかわらず、ユーザー需要が少なく失敗してしまうと、開発にかかった1000万円が丸ごと損失になってしまいます。
しかし、100万円の予算を割いてPoCを実施し、実現可能性が低いと分かった場合、損失は100万円で済みます。また、PoCによって本開発には必要ない機能や工数など、コストを割ける部分が見つかれば、本開発にかかるコストを抑えることも可能です。
このように、本開発の損失を最小限に抑えるため、効率的な本開発を行うためにはPoCの実施が欠かせません。
PoCのコストを抑えるならノーコードが最適
ノーコードツールを活用することでPoCにかかるコストを抑えられます。外注先によっては、ノーコード開発に対応してくれるケースもあるため、外注する場合もコストを抑えたい方は、ノーコードツールを活用したMVP開発を依頼してみるとよいでしょう。
自社で開発しようとしているサービスがノーコードで作成可能かどうかは以下の記事で確認してみてください↓
最小限にコストを抑えたいのであれば、自社でノーコード開発することがおすすめです。ノーコード開発は専門知識不要のため、社内にIT人材が確保できていなくても、既存の人材を活用できます。
そもそもMVP開発にかける期間は、1週間〜1か月程度が目安といわれています。莫大なコストや時間のかかるスクラッチ開発やパッケージ開発では、MVP開発に1か月以上の時間がかかる可能性が高いため、ノーコード開発を採用することが望ましいでしょう。
まとめ
PoCを自社で実施する場合は150万~400万円程度、外注する場合は400万~900万円程度が費用相場です。自社で実施するか外注するかで費用相場は大きく変動します。また、自社で実施する場合でもMVPの開発手法によってかかる期間やコストも異なります。
PoCのように「コストをかけられない」「スピーディーに検証したい」といった場合には、低コストかつ短期間での開発が可能なノーコード開発がおすすめです。PoCに割ける予算と実際の費用相場を照らし合わせながら、自社に最適な方法でPoCを実施しましょう。