本当に儲かる?プラットフォームビジネスの収益モデルは4種類!

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プラットフォームビジネス」と聞くと新しいビジネスモデルのように感じる方も多いのではないでしょうか。しかし、私たちが普段利用しているような「LINE」「Uber」「メルカリ」などのサービスも、プラットフォームビジネスのひとつです。

近年、プラットフォームビジネスで成功・成長している企業は多く、今後も市場は拡大していくと予想されています。

では、プラットフォームビジネスはどのような収益モデルで利益を生み出しているのでしょうか。本記事ではプラットフォームビジネスの代表的な収益モデル4種類と合わせて、基礎知識や成功事例まで詳しく解説します。

目次

そもそもプラットフォームビジネスとは

プラットフォームビジネスとは図解

そもそもプラットフォームビジネスとは、商品・サービスを提供する「提供者」と、商品・サービスを購入・利用したい「利用者」をつなぐプラットフォームと呼ばれる「場所」を提供するビジネスです。

一般的なビジネスは自社の商品・サービスを直接顧客に販売する一方で、プラットフォームビジネスでは顧客に直接販売するような自社の商品・サービスを持ちません

具体的なサービスとしては、「Amazon」「楽天市場」といったECサイト系、「LINE」「Instagram」「Facebook」といったSNS系、「メルカリ」「ヤフオク!」といったフリマアプリ系のプラットフォームなどが挙げられます。

例えば、「楽天市場」は商品を売りたい企業・個人と商品を買いたい企業・個人をつなぐ場所(=プラットフォーム)を提供しています。

上記のように、プラットフォームはいくつかの種類に分類され、「BtoB」「BtoC」「CtoC」など、取引形態もさまざまです。

本当に儲かる?プラットフォームビジネスの将来性

プラットフォームビジネスの市場規模は拡大しつつあり、2022年時点で国内におけるプラットフォームビジネスの市場規模は20兆992億円にものぼっています。今後も市場規模の拡大は続くと予測されていて、2026年には25兆1,104億円に到達するといわれています。

参考情報:最新の国内第3のプラットフォーム市場予測を発表

このように、プラットフォームビジネスの将来性はあると予測でき、これから参入する場合でも決して遅くないでしょう。

ただし、プラットフォームビジネスすべてが儲かるとは限りません。独自の機能・サービスを提供し、ユーザーが価値を感じるプラットフォームを構築してこそ、成功へとつながります。

そのため、どのようなプラットフォームを構築するか、どのようなターゲットにするかなどを明確にしたうえで、戦略的に進めることが大切です。

プラットフォームビジネスの収益モデルは4種類

4種類のプラットフォームの収益モデルについて

プラットフォームビジネスの代表的な収益モデルには4種類が挙げられます。それぞれの収益モデルについて、1つずつ詳しくみていきましょう。

手数料モデル|取引成立時に手数料を徴収する

手数料モデルは、プラットフォーム上でユーザー同士の取引が成立した際に手数料を徴収する収益モデルです。取引1件につき定額でいくらと決まっているケースと、取引金額に対して一定の割合で手数料が決まるケースの2つがあります。

例えば、フリマアプリ「メルカリ」では、取引が成立した際に、販売手数料として取引金額の10%が徴収されます。

手数料モデルは、フリマアプリ系・シェアリング系・ECサイト系などのプラットフォームで多く採用されており、プラットフォームビジネスの最も主流な収益モデルです。

サブスクリプションモデル|月額・年額で定額料金を徴収する

サブスクリプションモデルは、利用者から月額・年額で定額料金を徴収する収益モデルです。近年サブスクリプションモデルを採用するサービスは増えており、動画配信サービス「Netflix」や音楽配信サービス「Spotify」などが例として挙げられます。

例えば、Netflixは月額790円(税込)~を支払うことで、映画・ドラマ・アニメなどが見放題になります。

サブスクリプションモデルは、プラットフォーマー側からみると利用者がいる限り毎月一定の利益が発生するため、将来予測がしやすく、他の収益モデルと比べて収益が安定している点が特徴です。

フリーミアムモデル|基本機能を無料で提供し追加のプレミアム機能を有料で提供する

フリーミアムモデルは、基本機能を無料で提供し、追加のプレミアム機能や一部のコンテンツを有料で提供する収益モデルです。スマホゲームやニュースアプリで採用されることが多く、サブスクリプションサービスに取り入れられることも増えてきました。

例えば、動画配信サイト「YouTube」では、配信されている動画は基本無料で視聴できますが、有料会員になると動画の広告を非表示にできたり、バックグラウンド再生が可能になったりします。

フリーミアムモデルは基本機能を無料で利用できるという利用ハードルの低さから、多くの利用者を獲得しやすい点が魅力です。

広告モデル|広告枠を設置し広告主から広告費を徴収する

広告モデルは、プラットフォーム上に広告枠を設置し、広告主から広告費を徴収する収益モデルです。プラットフォームを利用するにあたって料金が発生するわけではないため、多くの利用者を獲得しやすい傾向があります。

広告モデルはSNS系のプラットフォームで採用されていることが多く、「LINE」「Instagram」「Facebook」「TikTok」などの利用者が多いSNSでも採用されています。

プラットフォームの種類によって広告を掲載できる場所は異なり、Instagramであれば「フィード投稿」「ストーリーズ」「発見タブ」などへ広告の掲載が可能です。

【収益モデル別】プラットフォームビジネスの成功事例4選

収益モデルの種類別に、プラットフォームビジネスの成功事例を4つ紹介します。

手数料モデルの成功事例「メルカリ」

プラットフォームビジネス_メルカリ

出典:株式会社メルカリ「メルカリ

フリマアプリ「メルカリ」は、手数料モデルの代表的な成功事例のひとつです。CtoCタイプのプラットフォームで、取引が成立した際、販売手数料として取引金額の10%が徴収されます。

メルカリの主な成功要因には以下の3つが挙げられます。

  • 取引後に利用者同士を評価し合う透明性の高さ
  • 宅配業者と連携することで個人情報のやり取りを不要にした匿名性の高さ
  • 売り手と買い手の仲介役としてメルカリが入る安心感

上記のように、メルカリでは利用者が安心して利用できる仕組みを多く採用したことで、利用者からの信頼を獲得しました。その結果、継続して利用するユーザーが増え、成功につながったといえます。

サブスクリプションモデルの成功事例「Netflix」

プラットフォームビジネス_ネットフリックス

出典:Netflix合同会社「ネットフリックス

サブスクリプションモデルの代表的な成功事例のひとつが、動画配信サービス「Netflix」です。Netflixの主な成功要因としては以下の4つが挙げられます。

  • 提供プランのシンプルさ
  • 退会しやすいシステム
  • 全世界同時配信
  • オリジナル作品の提供

Netflixで提供されているプランはわずか3つで、プランによって異なる要素は「解像度」「同時視聴可能デバイス数」「ダウンロードの有無」など、ユーザーにとって分かりやすくなっています。

また、あえて退会手順を明確に提示することで、「いつでも退会できる」という心理的ハードルを低くしている点も、多くのユーザーを獲得する要因のひとつです。

そして、高度な通信技術が必要となる「全世界同時配信」や「オリジナル作品の提供」などで、競合との差別化を図ったことも成功につながっています。

フリーミアムモデルの成功事例「YouTube」

プラットフォームビジネス_youtube

出典:Google「YouTube

フリーミアムモデルの成功事例のひとつが、動画配信サイト「YouTube」です。YouTubeは、基本無料で動画を投稿・視聴できますが、有料会員「YouTube Premium」に登録することで以下のような機能が利用できるようになります。

  • 広告非表示
  • 動画のダウンロード・オフライン視聴
  • バックグラウンド再生

YouTubeが提供され始めた当初はYouTube Premiumは提供されておらず、無料の動画配信サイトとして気軽に利用できたため、ユーザー数は着々と増えていきました。

そして、ユーザー数が増えてきたタイミングでYouTube Premiumの提供を開始し、「もっと便利に利用したい」というユーザーニーズに応えたことで、有料会員の獲得にもつながっています。

つまり、YouTubeは「無料会員が視聴する広告収入」と「有料会員の利用料金」という2つの収益源から利益を生み出すことに成功している事例のひとつです。

広告モデルの成功事例「Instagram」

プラットフォームビジネス_Instagram

出典:Meta「Instagram

「Instagram」は、広告モデルを採用しているプラットフォームとして成功した事例のひとつです。国内におけるInstagramの月間アクティブユーザー数は、2019年時点で3,300万人を超えており、Instagramを活用したマーケティングを行う企業も増えてきました。

プラットフォームビジネス_Instagramの広告枠について

Instagramでは、「フィード投稿」「ストーリーズ」「発見タブ」の3つに広告枠が設けられており、以下のようにそれぞれの広告枠で特徴やメリットが異なります。

このように、Instagramでは広告枠に応じて特徴・メリットが異なるため、ターゲットや商品・サービスの種類に応じて使い分けることが可能です。

また、Instagram広告は全体的に「広告っぽさ」が少なく、ユーザーに自然と訴求できるため、Instagram広告を利用する広告主が増え、成功につながっています。

まとめ

近年注目が高まると同時に参入する企業も増えているプラットフォームビジネスですが、主な収益モデルは4種類に分かれます。実現したいプラットフォームの種類によって最適な収益モデルが異なるため、それぞれの収益モデルの特徴を理解しておくことが大切です。

また、今回紹介したプラットフォームビジネスの収益モデルを採用し、実際に成功している企業やサービスは多く存在します。そのため、自社が構築したいプラットフォームと関連する成功事例を参考にしながら、プラットフォームビジネス戦略を立てていきましょう。

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