M&Aマッチングサイトとは、インターネットを通じてM&Aの売り手と買い手をつなぐサービスのことです。
すでに多くのM&Aマッチングサイトが提供されていることから、「実際どんなM&Aマッチングサイトがあるの?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
本記事ではM&Aマッチングサイトのおすすめ10選にくわえ、これからM&Aマッチングサイトの構築を検討している方に向けて、構築メリットやおすすめの作り方について詳しく解説します。
M&Aマッチングサイトとは
M&Aマッチングサイトとは、インターネットを通じてM&Aの売り手と買い手をつなぐサービスのことです。主に事業を存続させることが難しくなった企業や、新規事業の立ち上げ・事業拡大を検討している企業が利用します。
売り手側は、M&Aマッチングサイトを完全無料で利用できるケースが多く、仲介業者を通すより低コストで売却できるというメリットがあります。
買い手側は、すでに軌道に乗っている企業や実績のある事業を買収することで、ゼロからのスタートに比べて効率的かつスピーディーな新規事業の立ち上げや事業拡大が可能です。
また、売り手にとっても買い手にとっても、M&Aマッチングサイトであれば一度に複数の企業を比較できるため、目的や業種に応じて最適なマッチング相手を探せるという特徴があります。
おすすめのM&Aマッチングサイト10選
M&Aマッチングサイトのおすすめ10選を紹介します。
M&Aクラウド
出典:株式会社M&Aクラウド「M&Aクラウド」
M&Aクラウドは、2,700社以上の買い手企業が登録しているM&Aマッチングサイトです。上場しているIT企業の35%以上が利用しているという実績があります。
売り手は買い手企業と直接交渉ができるため、マッチングする相手が見つかれば、成約までをスピーディーに行える点が特徴です。大企業や上場企業からスカウトがくることも珍しくなく、納得のいくM&Aが実現するでしょう。
M&Aサクシード
出典:株式会社M&Aサクシード「M&Aサクシード」
M&Aサクシードは、譲渡・売却希望が3,099件、譲受・買収希望が9,536件と、登録企業数の多さを誇るM&Aマッチングサイトです。審査に通過した法人企業のみが利用しており、買い手側の約7割が経営層である点も特徴です。
毎月約1,300通のオファー実績があり、M&A成約までが最短37日と、スピーディーな契約が期待できます。着手金や中間金が必要なく、完全成功報酬制のため、無料で始められる点も魅力です。
M&A総合研究所
出典:株式会社M&A総合研究所「M&A総合研究所」
M&A総合研究所は、さまざまな業種の中小企業のM&Aを仲介してきた実績のあるアドバイザーが在籍しており、充実したサポートを受けながらM&Aを実現できるM&Aマッチングサイトです。
売り手側は着手金・中間金・月額報酬などの費用は一切必要なく、完全成功報酬制を採用しています。また、買い手候補の探索にAIマッチングアルゴリズムを導入しているため、効率的かつ網羅的な探索が可能です。
スピードM&A
出典:株式会社日本経営研究所「SPEED M&A」
スピードM&Aは、登録数2万件を超えるM&Aマッチングサイトです。譲渡価格が100万~1億円の小規模案件、50億円超えの大規模案件、個人事業など、幅広いジャンルと規模の案件を掲載できます。
ユーザー同士は、秘密保持契約の締結機能やファイルの添付機能が完備されたプライベートチャットでやり取りができます。無料相談もできるため、気軽にM&Aマッチングを始められるでしょう。
ビズマ
出典:株式会社ビジネスマーケット「ビズマ」
ビズマは、小規模の会社向けに提供されているM&Aマッチングサイトです。地方自治体や地域金融機関と連携した地域密着型のサービス提供を行っているという特徴があります。
M&A実施時には、専門スタッフによる伴走型支援が受けられるため、初めてのM&Aでも安心です。「クラウドやインターネットの活用が難しい」といった方に向けて、オフラインでのサポートも行っているため、デジタル課題を抱えている企業も問題なく進められます。
マールマッチング
出典:株式会社レコフデータ「マールマッチング」
マールマッチングは、売り手と買い手が安心して利用できるよう厳正な審査を行ったり、常に運営による監視を行ったりするなど、品質管理を徹底しているM&Aマッチングサイトです。そのため、個人の登録や所在不明な会社は登録できません。
売り手側は成約まで完全無料で利用でき、買い手側も登録と利用に関しては無料で利用できます。業種・地域・売上高などのさまざまな条件で案件を検索できるため、目的に合った案件をスピーディーに見つけられるでしょう。
事業承継総合センター
出典:株式会社リクルート「事業承継総合センター」
事業承継総合センターは、1万7,000件以上の買い手リストを持つM&Aマッチングサイトです。平均36社の買い手を提示してくれるため、多くの企業を一括で比較できます。最短3か月でM&Aの成約が実現し、着手金不要の成果報酬で提供されています。
相談から成約までの伴走サポートを無料で提供しているため、初めてのM&Aでも安心して進められるでしょう。
TRANBI
出典:株式会社トランビ「TRANBI」
TRANBIは、個人・中小企業向けに提供されているM&Aマッチングサイトです。2,000件以上ものM&A案件が掲載されており、今すぐ交渉可能な500万円以下の案件も200件を超えています。
売り手は基本無料で利用でき、買い手には月額料金モデルが採用されているため、成約手数料が発生しません。M&Aに関する相談が可能で、必要に応じてオプションサポートを申し込むこともできます。
BATONZ
出典:株式会社バトンズ「バトンズ」
BATONZは、会員数25万、案件数2万3,000件、成約数5,000件以上の実績があるM&Aマッチングサイトです。約22万の買い手が登録しているため、平均18件以上のオファーがくるという特徴があります。
毎月700件以上の新着案件があるため、買い手も目的に合った案件とマッチングできる可能性が高く、無料で希望条件の案件の提案がくることもあります。約1か月で成約する案件も多数あるほど、スピーディーなM&Aが実現する点も特徴です。
SMART
出典:株式会社ストライク「M&A・事業承継のプラットフォーム【SMART】 | M&A仲介・アドバイザリーのご相談はストライク」
SMARTは、地域・業種・時間の枠を超えたスピーディーなマッチングが実現するM&Aマッチングサイトです。定期的に配信されるメールマガジン「SMART」で、お問い合わせを通知してくれるため、多数の選択肢から案件を選定できます。
M&Aニーズ情報は毎日更新されており、情報の新鮮さを保持している点も特徴です。公式サイトからは、企業価値算定シミュレーションができ、約1分で自社の企業価値をチェックできます。
M&Aマッチングサイトを自社事業として構築するメリット
ここからはM&Aマッチングの構築を検討している方に向けて、M&Aマッチングサイトそのものを構築・提供するメリットを解説します。主に挙げられるメリットは以下の2つです。
- 取引単価が大きい
- 仲介する必要がない
それぞれのメリットについて詳しくみていきましょう。
取引単価が大きい
M&Aマッチングサイトでは企業の売却・買収が行われるため、他ジャンルのマッチングサイトに比べて取引単価が大きい傾向にあります。
ほとんどのM&Aマッチングサイトでは、成約した際の手数料を徴収する収益モデルが採用されているため、取引単価が大きいほど高い収益性が期待できます。
ただし、取引単価が大きいため、フリマサイトのように毎日何千件の取引が成立するわけではありません。そのため、いかに集客を行い、より多くのマッチングを実現できるかが重要です。
仲介する必要がない
M&Aマッチングサイトでは、基本的に売り手と買い手が直接交渉を行うため、マッチングプラットフォームを提供している自社が仲介する必要はありません。
例えば、仲介が必要な場合、ひとつの取引に対してアドバイザーを設ける必要があります。
しかし、M&Aマッチングサイトではプラットフォームを提供するのみで、オプションサービスなどの申込がない限りアドバイザーを設置する必要がないため、事業提供にかかるコストを削減できます。
このように、M&Aマッチングサイトでは自社の事業提供にかかるコストを抑えつつ、高い収益性を期待できるというメリットがあります。
M&Aマッチングサイトの作り方3つ
M&Aマッチングサイトの作り方は主に以下の3つです。
- スクラッチ開発
- パッケージ開発
- ノーコード開発
なかでもノーコード開発は、短期間かつ低コストでの開発が実現します。それぞれの方法について詳しくみていきましょう。
スクラッチ開発|ゼロから構築していく
スクラッチ開発は、プログラミング言語のコーディングを行い、マッチングサイトをゼロから構築する方法です。ゼロから構築するため、カスタマイズ性やデザインの自由度が最も高く、大規模なマッチングサイトや複雑なデザインも実現できます。
その反面、専門知識が必要となるため、IT人材の確保が欠かせません。開発にかかるコストが1000万円を超えるケースも多く、「開発にかける時間やコストが少ない」といった企業には向かないという特徴があります。
パッケージ開発|ベースに既存パッケージを活用する
パッケージ開発は、マッチングサイトのベース部分に既存のパッケージを活用する方法です。すでに完成したパッケージを活用するため、スクラッチ開発に比べて効率的なマッチングサイト構築が実現します。
ただし、活用するパッケージの種類によってはできることが限られるため、パッケージの見極めが重要です。また、カスタマイズには専門知識が必要となるため、社内にIT人材を確保できない場合は、一部を外注するといったコストが発生する可能性もあります。
ノーコード開発|専門知識不要で自社開発が実現する
ノーコード開発は、プログラミング言語やコーディングといった専門知識不要で開発を進められる開発手法です。
基本的にドラッグ&ドロップといった直感的な操作のみで開発できるため、IT人材が確保できなくても、社内の既存の人材を活用できます。そのため、自社開発の実現も可能です。
スクラッチ開発やパッケージ開発に比べると、カスタマイズ性に劣るため、オリジナリティを出したい場合には向きませんが、M&Aマッチングサイトの構築を得意とするノーコードツールを活用すれば、イメージに沿ったマッチングサイトの構築も期待できます。
「低コストでM&Aマッチングサイトを構築したい」「M&Aマッチングサイトの構築に時間をかけられない」といった場合は、まずはノーコード開発から検討してみてはいかがでしょうか?
まとめ
売り手と買い手をつなぐM&Aマッチングサイトは、すでに多くのサービスが提供されています。売り手と買い手が直接交渉できるもの、アドバイザーによる伴走サポートが充実しているものなど、マッチングサイトによって魅力や特徴はさまざまです。
また、M&Aマッチングサイトは企業同士が取引するため、単価が高く、収益性の高いビジネスでもあります。M&Aマッチングサイトの自社開発を検討している方は、ノーコードツールによる開発を視野に入れてみてください。