シェアリングエコノミーやマッチングサイトの需要が高まっている現在、これからマッチングサイトを構築しようと検討している方も多いでしょう。
しかし、実際にマッチングサイトを構築していく際、具体的にどのような機能が必要となるのかが分からないという悩みはつきものです。
そこで、本記事ではマッチングサイトに必要な7つの機能とその一覧表、また開発が検討段階の方に向けて、開発にかかる費用相場やコストを抑えた開発方法まで詳しく解説します。
【一覧表付き】マッチングサイトに必要な7つの機能
マッチングサイトに必要な7つの機能を一覧表にまとめました。それぞれの機能について詳しい解説もしていますので、ぜひご覧ください。
会員登録機能
会員登録機能は、マッチングサイトの利用者がユーザーとして登録するための機能です。メールアドレスやSNSアカウントを活用したIDとパスワードを入力してアカウントを作成します。
マッチングサイト内ではユーザー同士で取引を行うため、どのジャンルのマッチングサイトにおいても必須の機能といえます。
マイページ機能
マイページ機能は、ユーザーが自身で登録した情報を管理するための機能です。プロフィール画像・ユーザー名・通知など、管理できる情報はマッチングサイトによって異なります。
例えば、フリマサービスとして有名なメルカリのマイページでは、プロフィール画像やユーザー名にくわえ、いいね!一覧・保存した検索条件・購入した商品・出品した商品など、取引に関わる機能が豊富に搭載されています。
ログイン・ログアウト機能
ログイン・ログアウト機能は、名前の通り、ユーザーがサービスを利用する際に、任意でログイン・ログアウトを行うための機能です。アカウントさえあれば、ログイン・ログアウト機能を使って異なるデバイスから利用できるため、ユーザーの利便性が高まります。
もしログインのみでログアウト機能が搭載されていない場合、公共のデバイスからアカウントにログインしてしまうと、そのまま記録が残り、第三者に情報が漏れてしまうことも考えられます。
そのため、セキュリティ性を高めるためにも、ジャンルを問わずマッチングサイトには必須となる機能です。
検索機能
検索機能は、マッチングサイト内のコンテンツなどを条件に応じて検索するための機能です。年齢・職業・エリアなどの条件で絞り込みができれば、より最適な相手とマッチングできる可能性が高まります。
ただし、検索機能にどのような条件を設定すればよいかはマッチングサイトのジャンルによって異なります。
例えば、CrowdWorksのようなクラウドソーシングサイトでは、仕事のカテゴリ・依頼形式・報酬額・応募期限などの条件によって検索結果の絞り込みが可能です。
また、幅広いジャンルの商品を取り扱うメルカリでは、カテゴリやブランド、サイズ・価格・販売状況など、ユーザーが求める商品にいち早くたどり着けるよう、多くの条件を設定できるようになっています。
コンテンツ一覧・詳細詳細
コンテンツ一覧・詳細機能は、マッチングサイトのジャンルによって異なりますが、商品や案件などの一覧とその詳細を表示するための機能です。ユーザーの利用履歴や検索条件などをもとに、ユーザーの求めるコンテンツを表示します。
表示方法はマッチングサイトによって異なります。例えば、ECサイト系のマッチングサイトであれば商品の写真と価格が表示され、クラウドソーシング系のマッチングサイトであれば仕事の概要・報酬・応募期限などが表示されるのが一般的です。
申込・応募・購入機能
申込・応募・購入機能は、名前の通り、マッチングサイト内にある商品を購入したり、案件に申込・応募したりする機能です。
申込・応募・購入機能のなかには、購入などのアクションで完結するのではなく、取引相手とのチャットページが起動するものもあります。
例えば、フードデリバリーサービスとして有名なUberEatsでは、商品を注文後、配達者とチャットや電話でやり取りできる画面が起動します。メルカリでも、商品購入から到着までは互いにメッセージでやり取りできる仕組みが採用されています。
運営者の管理機能
運営者の管理機能は、マッチングサイトを適切に運用するために必要な機能です。ユーザーやコンテンツの管理をはじめ、悪質なユーザーや投稿の排除・利用料金の徴収・問い合わせ受付など、多岐にわたります。
マッチングサイトの種類によっては、利用者の売上金を一時的に預かり、取引が無事に完了されたことを確認後にもう一方の利用者へ入金するといった支払管理も必要です。
マッチングサイトを適切かつ安全に運営するためにはどのような管理機能が必要かを見極めましょう。
マッチングサイトを開発する3つの方法と費用相場
マッチングサイトの主な開発方法には、「スクラッチ開発」「パッケージ開発」「ノーコード開発」の3つが挙げられます。
最もカスタマイズ性に優れたスクラッチ開発は、独自機能を搭載したい場合や大規模なマッチングサイトの構築に最適です。ただし、専門知識が必要で、他の開発方法と比べて大幅な開発コスト・開発期間も必要になるため、中小企業や小規模ビジネスを始めたい企業には向きません。
2つ目のパッケージ開発は、マッチングサイトの土台に既存のパッケージを活用するため、効率的な開発が実現します。しかし、活用するパッケージによってコストや品質が変動するため、活用するパッケージの見極めが重要です。
3つ目のノーコード開発は、ドラッグ&ドロップといった直感的な操作のみで開発を進められるため、専門知識が必要ありません。一切コーディングを行わないため、開発期間も大幅に短縮できるという特徴があります。
スクラッチ開発やパッケージ開発に比べるとカスタマイズ性には劣りますが、開発ハードルが低いことと、小規模ビジネスや新規事業立ち上げには十分な機能が備わっています。
3つの開発方法別で開発にかかる費用相場を表にまとめました。開発する際の参考にご覧ください。
ノーコード開発はPoCやMVP開発にも最適
「専門知識不要」「短期間での開発が可能」「開発コストを抑えられる」といった特徴を持つノーコード開発は、本格的な開発だけでなくPoCやMCP開発にも最適です。
例えば、スクラッチ開発で時間とコストをかけてマッチングサイトを構築しても、実際に運用してみると不要な機能が見つかったり、思ったよりも収益につながらなかったりといったことは、新規事業立ち上げ時には珍しくありません。
この場合、開発に無駄なコストと時間を割いたことになってしまいます。
しかし、ノーコード開発で必要最小限の機能を搭載したMVP開発や実現可能性を検証するPoCを行い、「本当に需要があるのか」「必要な機能は何か」を見極められれば、無駄になる時間やコストを最小限に抑えることが可能です。
そのため、PoCやMVP開発にはノーコード開発を活用し、本格的な開発はスクラッチ開発で行うなど、部分的にでもノーコード開発を採用することで、効率的かつ無駄のない開発が実現するでしょう。
まとめ
今回はマッチングサイトを構築する際に必要な機能として以下の7つを紹介しました。
- 会員登録機能
- マイページ機能
- ログイン・ログアウト機能
- 検索機能
- コンテンツ一覧・詳細機能
- 申込・応募・購入機能
- 運営者の管理機能
大まかな機能としては同じでも、購入後のチャット画面や検索条件の種類などは、マッチングサイトによって異なります。そのため、自社のマッチングサイトにはどのような機能が必要となるのかを見極めることが大切です。
ユーザーにとってどのような機能があると便利なのか、競合サービスにない機能は何かなどを多角的に分析し、自社ならではのマッチングサイトを構築しましょう。