建物やインフラを作る建設業界は需要が安定しており、将来性のある仕事といわれています。そのため、建設業界における仕事の発注者と受注者をつなぐマッチングサイトの需要は、今後も高まっていくことが予想されています。
ただ、マッチングサイトの構築を検討している方で、「実際建設・建築業界向けにどんなマッチングサイトがあるの?」「建設・建築業界向けにマッチングサイトを作るにはどうすればよい?」といった悩みを抱えている人もいるでしょう。
そこで、本記事では建設・建築業界向けに提供されているマッチングサイト10選にくわえ、仕組み・メリット・構築方法などを詳しく解説します。
建設・建築業界向けマッチングサイトおすすめ10選
建設・建築業界向けに提供されているマッチングサイト10選を1つずつみていきましょう。
助太刀|職人と工事会社をつなぐ
出典:株式会社助太刀「助太刀」
助太刀は、職人と工事会社をつなぐマッチングサイトです。個人の職人は、取引先や元請、建設業の転職先などを探せます。また、法人の工事会社は、職人や協力会社、社員募集が可能です。
充実したパトロール体制を整えることで、質の高い職人や工事会社同士のマッチングを支援しています。その結果、現在はアプリユーザー20万事業者を超えるほど多くのユーザーに利用されています。
請負市場|建設業界の発展と技術向上を目指す
出典:株式会社コントラフト「請負市場」
請負市場は、最適な発注者と受注者をマッチングすることで、建設業界の発展と技術向上を目指すマッチングサイトです。さまざまな業種の事業者が登録しているため、発注者が自分では施工できないような仕事も気軽に依頼できるという特徴があります。
また、サービス内に設けられている評価制度では、マッチングサイトに掲載している業者がこれまでどのような仕事を受けて、どのような評価を受けているかを確認できます。
評価を見ながら依頼できるというこの仕組みが、発注者の安心感につながり、継続的な利用を促進させているのでしょう。
建築建設biz|求人情報の検索も可能
出典:株式会社ACMEE「建築建設biz」
建築建設bizは、建設業の外注や請負に関する情報だけでなく、建設業における求人情報の検索もできるマッチングサイトです。約4万件の企業が登録しているため、利用者の選択の幅も広がるでしょう。
仕事や求人への応募に会員登録が必要なく、電話もしくは応募フォームへの入力のみで簡単に応募できる仕組みをとっています。このように、利用者の手間を省き、利用ハードルを下げることで、ユーザー獲得に効果を発揮しています。
現場のヒーロー|教育型建設業マッチング
出典:野田配管工業株式会社「現場のヒーロー」
現場のヒーローは、職人のスキルアップをサポートしながら、活躍できる現場とのマッチングを行うマッチングサイトです。「教育型」という点で他社との差別化に成功している点が特徴です。
会員登録後は、職人の技術が学べる動画講座を視聴できるようになり、プロの技術を学べます。
オリジナルの「ランク認定試験制度」も導入しており、ランクが上がるほど受注できる案件数も増える仕組みをとることで、職人のスキルアップ・質向上・発注者の満足度向上などに役立てています。
CAREECON|工事案件や空き日程の公開で効率的なマッチング
出典:BRANU株式会社「CAREECON」
CAREECONは、具体的な工事の内容や空き日程を公開することで、効率的なマッチングを実現しているマッチングサイトです。
「直接会って信頼できるかを確認したい」という利用者向けに、元請や協力会社と直接出会える無料交流会「ファンミ!」も、CAREECONならではサービスです。
オンラインでのマッチングだけでなく、オフラインでのマッチングも可能とすることで、他社との差別化を図り、「直接会って契約したい層」のニーズを満たしています。
ツクリンク|日本最大級の建設業ネットワーク
出典:ツクリンク株式会社「ツクリンク」
ツクリンクは、信頼できる元請業者・協力業者・職人を探せるマッチングサイトです。現在9万社以上の業者が利用しています。
利用者が自社の募集ページを作る際、テンプレートに情報を入力するだけでなく、自社ページのカスタマイズが可能なため、ホームページがわりに利用できる点がツクリンクならではの特徴です。
有料ではありますが、工事代金を保証するサービスを提供し、利用者に安心感を与えることで、利用促進につなげています。
モノクラギルド|充実したコミュニケーション機能で商談促進
出典:monocla株式会社「モノクラギルド」
モノクラギルドは、個人やチームなどのさまざまな働き方に合わせて仕事を探せるマッチングサイトです。
メッセージ機能・グループチャット機能・ファイル添付機能・検討リスト機能など、利用者同士が活用できるコミュニケーション機能が充実しています。
そのため、契約前から満了までのやり取りをスムーズに行うことができ、利用者の手間・負担を軽減している点が特徴です。
ローカルワークス サーチ|仲介型マッチング
出典:株式会社ローカルワークス「ローカルワークス サーチ」
ローカルワークス サーチは、発注者と受注者の希望を運営者がヒアリングし、最適な利用者同士を紹介する仲介型のマッチングサイトです。
独自のデータベースを活用し、運営スタッフが人力でマッチする取引先を探してくれるため、より質の高いマッチングが実現します。
「自分で取引先を見つける時間がない」「客観的に条件の合う取引先を紹介して欲しい」といったニーズに対応することで、ユーザー獲得に成功しています。
ケンカツ|LINEで完結・完全無料で提供
出典:株式会社ケンカツ「ケンカツ」
ケンカツは、すべての機能をLINEから利用できるマッチングサイトです。Webサイトからログインしたりアプリをインストールしたりする必要がありません。LINEから職人や工事会社の利用者同士で仕事を受発注したり、求人掲載・応募したりすることが可能です。
また、ケンカツならではの機能に「施工管理機能」が挙げられます。LINEに画像を送るだけで、Dropboxへ自動転送してくれるというものです。施工写真や報告書だけでなく、経費精算の領収書など、幅広い場面で活用できます。
このように、利用者が使い慣れたサービスを通じて自社サービスを提供している点、独自の機能を提供している点で、他社との差別化を図っています。
職人さんドットコム|職人の困りごと解消に効果的
出典:株式会社 職人さんドットコム「職人さんドットコム」
職人さんドットコムは、職人向けに提供されているマッチングサイトです。現場で必要な工具・部品・消耗品の調達が可能なプロショップ・ホームセンター約1万店舗のなかからマッチングが実現します。
工具は盗難被害に遭いやすいことから、「工具盗難補償サービス」「工具防犯登録システム」など、職人ならではの防犯サービスを提供することで、他社との差別化に成功しています。
建設・建築業界向けマッチングサイトの仕組みは3種類
建設・建築業界向けに提供されているマッチングサイトには、以下3種類の仕組みがあります。
- 職人と工事会社のマッチング
- 求人型のマッチング
- 職人とプロショップのマッチング
それぞれの仕組みについて詳しくみていきましょう。
職人と工事会社のマッチング
建設・建築業界向けマッチングサイトで最も多い仕組みが、職人と工事会社のマッチングです。具体的には、元請と協力会社をつないだり、突発的な人員不足をカバーするために工事業者と個人の職人をつないだりすることが挙げられます。
この仕組みのマッチングサイトはすでに多くの運営者によって提供されていることから、独自の機能を搭載したり提供方法を工夫したりすることで、集客する傾向があります。
例えば、「現場のヒーロー」では、熟練度の高い職人だけでなく、まだ職人になって日が浅い利用者を教育しながらのマッチングを実施しているのが特徴です。
また、「ケンカツ」では、新たなWebサイトやアプリを構築することなく、利用者の多い「LINE」を通じてサービスを提供することで、利用ハードルを下げています。
このように、職人と工事会社のマッチングは需要が高い反面、参入している企業も多いことから、独自の機能や提供方法を検討することが重要です。
求人型のマッチング
求人型のマッチングは、正社員や契約社員を募集したい建設系の会社と、建設系の会社への就職・転職を目指す人をマッチングする仕組みです。
求人型のマッチングは、職人と工事会社のマッチングと並行して提供しているケースが多い傾向にあります。なぜなら、求人型のマッチングだけだと、総合型の転職サイトでもニーズが満たされているためです。
そのため、求人型のマッチングを採用する場合は、職人と工事会社のマッチングと並行してサービスを提供する、もしくは「建設業界で就職・転職するなら」という建設業界のネットワークを広げることが重要でしょう。
職人とプロショップのマッチング
職人とプロショップのマッチングは、職人と職人が使用する工具・部品・消耗品などを販売するプロショップ・ホームセンターをマッチングする仕組みです。
ただし、実際に取引するのは工具・部品・消耗品となるため、職人と工事会社のマッチングや求人型のマッチングに比べて、取引単価が低い傾向にあります。
そのため、マッチングサービス以外の機能やサポートなどで、他社との差別化を図りながらキャッシュポイントを設けることが重要です。
建設・建築業界向けマッチングサイトを構築するメリット
建設・建築業界向けマッチングサイトをこれから構築するメリットには以下の2つが挙げられます。
- 社会問題の解消に貢献できる
- 業界に将来性がある
現在、建設業界は慢性的な人材不足という課題を抱えています。工事を進めるにあたって必要な技術・人材が自社に確保できていないケースが多い傾向にあります。
そもそも建設業界は、多くの「請負契約」で成立しているため、1社のみで1つの工事を担当することはほとんどありません。そのため、必要な技術や人材を調達しなければならない機会が多くあります。
マッチングサイトは、その「職人と工事会社」「職人とショップ」などをつなぐ重要な役割を果たします。オンラインで効率的なマッチングを可能とすることで、人材不足解消という社会貢献につながるでしょう。
また、建設業界は建物やインフラを作るうえで欠かせない業界です。IT技術がどれだけ進歩しても、建設業界すべての仕事がなくなることはないでしょう。そのような業界で利用されるマッチングサイトは、将来的な需要も期待できます。
建設・建築業界向けマッチングサイトを構築するならノーコード開発
建設・建築業界向けに提供するマッチングサイトを構築するなら、ノーコード開発がおすすめです。
建設業界は将来性のある業界として注目されており、今後建設・建築業界向けのマッチングサイトに参入する企業も増加することが予想されます。そのため、他社より早い段階でサービスを開始し、いち早く優位性を確保することが重要です。
また、なるべく早くサービスを開始させることで、ユーザーの反応をみながら改善を繰り返し、より需要の高いサービスへと成長させることが実現します。
その点、ノーコード開発は専門知識が必要なく、既存の人材を活用してサービス開発が可能なため、短期間での開発が可能です。
マッチングサイト構築向けのノーコードツールを活用すれば、マッチングサイトに必要な基本機能が揃っているため、より効率的に開発できるでしょう。
まとめ
建設・建築業界向けマッチングサイトには、主に「職人と工事会社」「求人型」「職人とショップ」の3種類の仕組みがあります。
とくに職人と工事会社のマッチングに参入している企業は多いため、これから参入する場合は、独自の機能を搭載したりサービスの提供方法を工夫したりするなどの戦略が欠かせません。
他社より早くサービスを開始させるためにもノーコード開発を採用し、将来性のある建設業界向けのマッチングサイトへの参入を検討してみてください。