「ニーズの合う人とつながりたい」
「苦手な業務を低コストで任せたい」
「やりたいことや他の業務に時間を割きたい」
CtoCマッチングサイトは、上記のようなあらゆる希望を叶えてくれるものです。代表的なサービスにはフリマサービスや民泊サービスなどが挙げられますが、CtoCマッチングサイトはジャンルの幅を広げつつあります。
そのため、どのようなCtoCマッチングサイトがあるのか、どのCtoCマッチングサイトを選べばよいのかといった疑問を抱える方も多いでしょう。
そこで、本記事では代表的なCtoCマッチングサイトをジャンル別で紹介し、紹介している全サービスをまとめた一覧表も掲載しています。
また、これからCtoCマッチングサイトを構築しようと検討している方に向けて、低コストで開発できる方法も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
CtoCマッチングサイトとは
そもそもCtoCマッチングサイトとは、消費者と消費者をつなぐプラットフォームのことです。CtoCマッチングサイトで取引されるものは、スキル・モノ・空間・移動手段など多岐にわたります。
例えば、メルカリは不要になった「モノ」を売りたい人と欲しい人の消費者同士をつなぐCtoCマッチングサイトとして有名です。
マッチングサイトにはCtoCマッチングサイト以外にも、企業と企業をつなぐBtoBマッチングサイトや、企業と消費者をつなぐBtoCマッチングサイトが挙げられます。
BtoBマッチングサイトとBtoCマッチングサイトに比べてCtoCマッチングサイトは、取引される金額が比較的低いため、利用者のハードルも低い点が特徴です。
それでは、具体的なCtoCマッチングサイトについて詳しくみていきましょう。
【ジャンル別】CtoCマッチングサイト一覧表
CtoCマッチングサイトは以下4つのジャンルに分類されます。
- スキルのシェア
- モノのシェア
- 空間のシェア
- 移動手段のシェア
本記事で紹介していない有名なサービスを含め、上記4つのジャンル別で一覧表にまとめました。
「スキル」をシェアするCtoCマッチングサイト5選
「スキル」をシェアするCtoCマッチングサイトを5つ紹介します。
coconala|幅広い知識やスキルをシェア
出典: 株式会社ココナラ「coconala」
coconalaは、以下のようにさまざまな分野の知識やスキルをシェアできるCtoCマッチングサイトです。
- イラスト・漫画
- デザイン
- Webサイト制作
- 動画・アニメーション
- マーケティング・Web集客
- ビジネス代行・コンサル・士業
- 音楽・ナレーション
- テキスト・チャット占い
経験や資格を活かした本格的なビジネススキルから、趣味で始めた占いの知識まで、シェアできる知識・スキルは幅広く、その数は450種類以上にものぼります。
出品するスキルは出品者が希望の金額を設定できるため、自分のスキルが不当な価格で取引されるといった心配もいりません。
「CrowdWorks」や「ランサーズ」といったクラウドソーシングサービスのひとつとしても、注目が高まっています。
タスカジ|家事スキルをシェア
出典:株式会社タスカジ「タスカジ」
タスカジは、掃除・料理・整理収納などのスキルをシェアするCtoCマッチングサイトです。現在は関東・関西・福岡市とその近郊エリアでサービスが提供されています。
ハウスキーパーは、身分証・面接・テストなどで一定の基準をクリアした人のみが登録されており、ハウスキーパーごとのレビューも登録・閲覧できるため安心です。
また、ベンダーが最大1億円の損害賠償保険に加入しているため、ハウスキーパーも安心して働ける環境が整っています。
現在の日本では共働きというライフスタイルが一般化しつつあるため、家事スキルをシェアするサービスは今後も需要が高まっていくと予想できます。
AsMama|育児を地域でシェア
出典:株式会社AsMama「AsMama」
AsMamaは、育児や子どもの送迎を地域のコミュニティでシェアできるCtoCマッチングサイトです。アプリの利用者数は累計88,000人を超えており、シェアによって解決した件数は累計40,000件にものぼります。
AsMamaの特徴は、知り合い同士のコミュニティ内で育児や送迎のお手伝いを頼める点です。まったく知らない人にお願いするわけではないため、安心して依頼できます。
AsMamaには地域調査やユーザー獲得のために、1,500名以上のコンシェルジュが在籍しており、企業や自治体の情報発信や地域交流イベントの企画・実施など、さまざまな支援活動も行っています。
CrowdCare|介護スキルをシェア
出典:株式会社クラウドケア「クラウドケア」
CrowdCareは、介護スキルをシェアできるCtoCマッチングサイトです。インターネットからいつでも依頼の手続きができる点や時間利用料のみのシンプルな料金体系などが魅力です。
在籍しているヘルパー一人ひとりのスキルを正確に把握しているため、「食事介助」「排泄介助」「車いす介助」などの特殊な介護スキルを必要とするケースにおいても、介護をする側と受ける側のミスマッチが起こりません。
また、在籍ヘルパーをクラウド上で管理し、ヘルパーとのマッチングに関しては独自システムを導入することで、迅速かつ正確なマッチングを実現させています。
fotowa|撮影スキルをシェア
出典:ピクスタ株式会社「Fotowa」
fotowaは、撮影スキルをシェアできるCtoCマッチングサイトで、出張撮影や出張カメラマンを依頼できます。家族写真・子ども写真・マタニティフォト・ウェディングフォト(前撮り)など、撮影できるジャンルはさまざまです。
撮影料・出張料・指名料・データ料のすべてを含んだ一律料金で提供されており、追加料金は一切ありません。この利用料金の明瞭さからも、利用者は安心して依頼できます。
「気になるカメラマンが見つからない」「カメラマンを決めきれない」といった場合は、希望の撮影内容を投稿するだけで、カメラマン側から撮影の提案をしてくれる公募機能もあるため、カメラマンとのミスマッチも防げるでしょう。
「モノ」をシェアするCtoCマッチングサイト3選
「モノ」をシェアするCtoCマッチングサイトを3つ紹介します。
メルカリ|不用品をシェア
出典:株式会社メルカリ「メルカリ」
メルカリは、日本最大級のフリマサービスであり、不用品をシェアできるCtoCマッチングサイトです。出品できるものは、服・小物・インテリア・本・おもちゃをはじめ、家電や自動車まで幅広く取り扱っています。
メルカリが浸透する以前はヤフオク!がフリマサービスとして有名でしたが、パソコンでしか利用できなかったため、より手軽に利用できるフリマサービスをとメルカリが開発されました。
現在では、個人情報を共有せずに取引できる「匿名配送」や、支払金を一時的にベンダーが預かることで詐欺を防ぐなど、独自の機能や仕組みを搭載したことで安全性を高め、フリマサービスとして高い人気を誇っています。
楽天ラクマ|不用品をシェア
出典:楽天グループ株式会社「ラクマ」
楽天ラクマは、不用品をシェアできるCtoCマッチングサイトで、楽天グループ株式会社が提供しています。国内トップクラスのフリマサービスとして多くの利用者を獲得しており、楽天ポイントを利用できる点や楽天キャッシュへのチャージができる点などが最大の特徴です。
取引価格の10%が販売手数料として差し引かれるメルカリに比べると、楽天ラクマは販売手数料が取引価格の6%+税のため、出品者の受取金額が高いというメリットもあります。
また、楽天ラクマでは「購入申請」という独自の機能が搭載されており、出品者が購入者を選ぶことも可能です。そのため、過去の取引評価が悪い購入者やトラブルのあった購入者など、出品者が取引したくないと思った相手には購入を認めず、より安全な取引が実現します。
Creema|ハンドメイド作品をシェア
出典:株式会社クリーマ「Creema(クリーマ)」
Creemaは、ハンドメイド・手作り・クラフト作品を販売できるCtoCマッチングサイトです。
「本当にいいものが埋もれてしまうことのないフェアな世界をつくろう」というテーマのもと、2010年よりサービスが開始されました。現在では24万人ものクリエイターによって1400万点のオリジナル作品が出品されています。
アクセサリー・バッグ・インテリア雑貨・アートなど、出品できる作品のジャンルはさまざまで、イベントや常設店舗などインターネット販売以外の機会も提供されているため、クリエイターの活動を幅広くサポートしてくれる点も魅力です。
「空間」をシェアするCtoCマッチングサイト4選
「空間」をシェアするCtoCマッチングサイトを4つ紹介します。
Airbnb|空き部屋・空き物件をシェア
出典:Airbnb, Inc.「Airbnb」
Airbnbは、空き部屋や空き物件をシェアできるCtoCマッチングサイトです。空き部屋・物件を提供する提供者は「ホスト」と呼ばれ、その部屋・物件に宿泊したい利用者は「ゲスト」と呼ばれます。
ホストは事前に自分が所有する空き部屋・物件を登録するだけで、ゲストからの予約を待つのみです。2007年のサービス開始から現在ではホスト数が世界400万人を超え、世界中のほぼすべての国・地域で計15億回以上もゲストを迎えました。
一般的なホテルや旅館などの宿泊施設と比較して安く泊まれる点や、一軒家といった普段は泊まれないような施設に泊まれる点などが魅力となり、人気が高まっています。
SPACEMARKET|空きスペースをシェア
出典:株式会社スペースマーケット「スペースマーケット」
SPACEMARKETは、空きスペースをシェアできるCtoCマッチングサイトで、ワークスペースだけでなく、撮影やパーティーなどさまざまな目的に合ったスペースをレンタルすることが可能です。なかには映画館やジムなどのスペースも提供されています。
現在は東京・神奈川・愛知・大阪・京都・福岡で提供されており、そのスペースの数は2万7000件にものぼります。
アプリで検索・予約・支払までをワンストップで行えるという手軽さが魅力です。リモートワークが浸透しつつある現代において、今後も需要が高まっていくことが予想できます。
ecbo cloak|荷物を預かるスペースをシェア
出典:ecbo株式会社「ecbo cloak(エクボクローク)」
ecbo cloakは、店舗の空きスペースをシェアして、荷物を一時的に預かるサービスです。コインロッカーを使いたくても空いているコインロッカーがない・探せないといったニーズに対応すべく開発されました。
荷物を預けられる店舗は、都市部を中心に全国1,000か所以上にものぼり、なかにはアクセスしやすい駅ナカや時間を気にせず預けられる24時間営業の店舗もあります。
荷物を預かるスペースさえあれば、店舗の規模や業種に関係なくオーナーとして登録できるため、「副収入になる」「集客になる」とオーナー数は増え続けています。
ただし、荷物を管理するスタッフが常駐できない可能性があることから、個人宅での荷物預かりは原則禁止です。
おうちdeParking|空き駐車場をシェア
出典:株式会社アズーム「ご自宅の空いている駐車場で副収入|おうちdeパーキング」
おうちdeParkingは、自宅の空き駐車場や空きスペースを月極駐車場としてシェアできるCtoCマッチングサイトです。車1台分のスペースから貸し出すことができ、駐車場情報を登録するのみで初期費用も必要ないため、簡単にサービスを始められます。
また、空き駐車場は「一時的に車を手放す」「長期間不在にする」など、一時的な期間のみ貸し出すことも可能です。
ユーザー募集・契約・集金・督促などの業務は、すべてベンダーが行ってくれるため、オーナーは手間が少ないという魅力もあります。
「移動手段」をシェアするCtoCマッチングサイト3選
「移動手段」をシェアするCtoCマッチングサイトを3つ紹介します。
Uber|配車サービス・個人タクシー
出典:Uber Technologies Inc.「運転して収入を獲得、または今すぐ配車をリクエスト | Uber 日本」
Uberは、世界の数千におよぶ都市で利用可能な配車サービスです。日本ではタクシー会社と提携したサービスとして提供されていますが、一部の国では一般人が自分の所有する車を使って送迎してくれる個人タクシーとして利用が拡大しています。
一般人がUberドライバーとして登録するには、一定の審査をクリアしなければならず、利用者から悪い評価が重なるとドライバーとしての登録が解除されます。
そのため、Uberドライバーは仕事を続けるため、評価を下げないためにも質の高いサービスを提供しようとする傾向があります。
このように、Uberは一般人のドライバーに対する不安を独自の審査や仕組みによって取り除き、利用者を拡大し続けています。
Anyca|車をシェアする
出典:株式会社 DeNA SOMPO Mobility「Anyca」
Anycaは、オーナーが所有する車をシェアするCtoCマッチングサイトです。新型車や高級車を含む1,100種以上の車が提供されており、2,000円代で借りられる車もあるなど、一般的なレンタカーと比べて低価格で提供されている点も魅力です。
オーナー登録は、パソコンから簡単に行えるため、利用ハードルも低い傾向があります。Anyca内でカーシェアを行うと、平均受取金額は月々2万5,000円と、車の維持費を軽減することも可能です。
損保ジャパンと連携した保険保証システムも採用されているため、万一の事態にも備えられます。
notteco|長距離ライドシェアサービス
出典:アディッシュプラス株式会社「Notteco」
nottecoは、安く移動したい人とガソリン代や高速代を節約したいドライバーをつなぐCtoCマッチングサイトです。2007年にサービスを開始してから、10年ほどで会員数は4万人を突破しました。
移動にかかる実費は同乗者全員で割り勘するため、格安で移動でき、目的地や趣味が同じ人と相乗りすることで、楽しい時間や新たな出会いを創出できるといった特徴があります。
サービス利用時には全員に免許証もしくは身分証の提出を義務付けており、相互レビューや通報機能、24時間体制での監視・パトロールなど安全面にも配慮してあるため、安心して利用できる点も魅力です。
低コストでCtoCマッチングサイトを構築するならノーコード開発
さまざまなCtoCマッチングサイトをジャンル別に紹介しましたが、これからCtoCマッチングサイトを構築しようと検討している担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方におすすめの開発手法が「ノーコード開発」です。
一般的にマッチングサイトを構築するには、プログラミング言語などを駆使してゼロから構築するスクラッチ開発や、ベースに既存のパッケージを活用するパッケージ開発などが挙げられます。
しかし、スクラッチ開発やパッケージ開発は、開発にかかるコストが高額になったり専門知識が必要だったりと、ハードルが高い傾向にあります。
一方でノーコード開発は、すでに完成した機能パーツをドラッグ&ドロップといった直感的な操作で組み合わせていくだけで開発を進められるため、専門知識が必要ありません。
500~3000万円程度かかるスクラッチ開発やパッケージ開発に比べて、ノーコード開発にかかる費用相場は100~500万円程度と、開発コストも圧倒的に抑えられます。
これからマッチングサイトを構築する方で「できる限りコストを抑えたい」と考えている場合は、ノーコード開発も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
消費者と消費者をつなぐ場であるCtoCマッチングサイトは、スキル・モノ・空間・移動手段など、シェアするジャンルや分野の幅を広げつつあります。
また、「モノを所有するより共有したい」という価値観の変化により、今後もCtoCマッチングサイトの需要は高まっていくことが予想できます。
今回紹介したサービス事例を参考にマッチングサイトの構築を検討している方は、ぜひノーコード開発を活用し、自社ならではのCtoCマッチングサイトを開発してください。