プラットフォームの作り方3選!種類別で具体事例も紹介

プラットフォームの作り方

AmazonやUberEatsなどのプラットフォームの成長も影響し、新規事業としてプラットフォームビジネスを検討している企業も増えてきました。

しかし、プラットフォームビジネスに参入したいと考えている企業のなかには、プラットフォームの作り方が分からずに悩んでいるという方は多いのではないでしょうか。

プラットフォームの作り方はさまざまで、作り方によって難易度やかかる費用も異なります。また、プラットフォームにもいくつか種類があるため、事前にどのようなプラットフォームを作るかで、最適な作り方を選定することが大切です。

そこで、本記事ではプラットフォームの作り方3選とそれぞれの費用相場、プラットフォームの種類や具体事例などについて詳しく解説していきます。

目次

プラットフォームの作り方3選と費用相場

プラットフォームの作り方3選

プラットフォームの主な作り方には以下の3つが挙げられます。

  • スクラッチ開発
  • パッケージ開発
  • ノーコード開発

それぞれの開発方法と費用相場について詳しくみていきましょう。

スクラッチ開発|500~3000万円程度

プラットフォーム_スクラッチ開発

スクラッチ開発とは、プログラミングをはじめとする専門知識を駆使して、プラットフォームをゼロから構築する開発手法です。開発にかかる費用相場は500~3000万円程度で、どの程度のクオリティに仕上げるかによって変動します。

既存のツールやパッケージなどを一切使用せずに構築するため、他の開発手法に比べてカスタマイズ性や柔軟性に優れている点が特徴です。

理想のプラットフォームを構築できる反面、スクラッチ開発には専門知識が必要となり、スキルを持ったIT人材の確保が必須です。そのため、プラットフォームをスクラッチ開発する場合は外注するケースも多くみられます。

また、スクラッチ開発には膨大なコストと長期にわたる開発期間が必要となります。そのため、起業したて・創業期などにはスクラッチ開発はおすすめできません。

パッケージ開発|300~500万円程度

プラットフォーム_パッケージ開発

パッケージ開発とは、すでに開発・提供されているパッケージをベースに、プラットフォームを構築する開発手法です。開発にかかる費用相場は300~500万円程度で、スクラッチ開発に比べると大幅にコストを抑えられます。

プラットフォームのベースにパッケージを利用するため、ゼロから構築する必要がなく、短期間での開発が可能です。

ただし、パッケージの種類によって搭載できる機能が違ったり、カスタマイズできる範囲が限られたりするため、完全オリジナルのプラットフォームを作りたいといったケースには向いていません。

また、スクラッチ開発に比べて工程が少ないため難易度は下がりますが、独自の機能を追加するなどのカスタマイズを行う際は専門知識が必要です。

ノーコード開発|100~500万円程度

プラットフォーム_ノーコード開発

ノーコード開発とは、プログラミングをはじめとする専門知識がなくても、アプリやシステムを開発できるツールを活用した開発手法です。開発にかかる費用相場は、100~500万円程度で、他の開発手法と比べて最もコストを抑えられます。

専門知識不要のノーコードツールを活用すると、基本的には直感的な操作のみで開発を進められるため、社内にIT人材を確保する必要がなく、既存の人材を活用できる点も特徴です。

また、低コスト・短期間での開発が可能なため、起業したての創業期の事業展開に向いており、本格的な開発前のPoCやMVP開発にも役立ちます。

しかし、他の開発手法に比べるとカスタマイズ性が劣るため、独自の機能を搭載したい場合やオリジナリティを出したい場合には向いていません。ただ近年は、提供されているノーコードツールの種類も増えているため、開発できるバリエーションは広がりつつあります。

プラットフォームは主に3種類

プラットフォームの種類

プラットフォームには主に以下の3種類が挙げられます。

  • BtoBプラットフォーム
  • BtoCプラットフォーム
  • CtoCプラットフォーム

それぞれの種類について1つずつ詳しく解説します。

BtoBプラットフォーム

BtoBプラットフォームは、企業と企業をマッチングさせるプラットフォームです。具体的な例としては、多数の製品やサービスを比較・見積もりするサービスやシェアリングサービスなどが挙げられます。

企業間の取引となるため、収益源が安定していることや取引額が大きいことなどがメリットです。そのため、プラットフォームを開発後は、運用開始から早い段階での黒字化が期待できます。

BtoCプラットフォーム

BtoCプラットフォームは、企業と個人をマッチングさせるプラットフォームです。身近なプラットフォームサービスの多くがBtoCプラットフォームであり、幅広い業界でプラットフォームビジネスが展開されています。具体的なサービスとしては以下が挙げられます。

  • 不動産系:SUUMO・ホームズ
  • 旅行系:じゃらん・楽天トラベル
  • フードデリバリー系:Uber Eats・出前館
  • 人材系:Indeed・doda

ただし、上記で挙げたようにBtoCプラットフォームにはすでに優位性の高いサービス・企業が多く存在するため、これから参入するには難易度が高いというのも現状です。

そのため、BtoCプラットフォームに参入するにはニッチな分野に特化したプラットフォームを構築したり、独自の機能を搭載したりするといった戦略が欠かせません。

CtoCプラットフォーム

CtoCプラットフォームは、個人と個人をマッチングさせるプラットフォームです。シェアリングサービスの「Airbnb」やフリマアプリ「メルカリ」などが、代表的な例として挙げられます。

CtoCプラットフォームでは個人同士が取引するため、スマホへの対応は必須です。また、個人間の取引であるため、1度の取引額が小さく、黒字化するまでに時間がかかるケースも少なくありません

【種類別】プラットフォームビジネスの具体事例

プラットフォームの種類別で、具体的なサービス事例を3つ紹介します。

BtoB事例|アイミツ

プラットフォーム事例_あいみつ

出典:PRONI株式会社「アイミツ

アイミツは、日本最大級のBtoB一括見積もりサービスで、希望を伝えるのみで最適な発注先候補を提案してくれます。

「売上を上げたい」「業務を効率化させたい」「組織強化を目指したい」など、さまざまなニーズごとに発注先を探せる機能が搭載されている点が特徴で、累計30万件以上のマッチング実績があります。

発注先の選定だけでなく、発注先を選定する際のアドバイスや情報収集のポイントを伝えるなど、多様なサービス内容を提供している点も特徴です。

BtoC事例|楽天市場

プラットフォーム事例_楽天

出典:楽天グループ株式会社「楽天市場

楽天市場は、BtoCプラットフォームとして代表的な日本のサービスです。国内ではAmazonと並ぶ大規模なECサイトで、あらゆる企業の商品と消費者をマッチングさせています。

楽天市場がプラットフォームサービスとして搭載している主な機能には、以下の内容が挙げられます。

  • 会員登録機能
  • お気に入り機能
  • マイページ
  • 検索機能
  • 購入機能

上記以外にも楽天は「楽天経済圏」といって、楽天が提供しているサービスを並行して利用することでポイントを効率的に貯めたり、獲得したポイントを利用してお得に買い物をしたりするなど、サービスを利用してもらえる仕組み作りにも成功しています。

CtoC事例|メルカリ

プラットフォーム事例_メルカリ

出典:株式会社メルカリ「メルカリ

メルカリは、日本最大級のフリマアプリで、個人の不用品を出品・販売・購入することができます。さまざまなジャンルの商品が取引されており、細かい条件で検索できる機能も搭載されているため、ユーザビリティに優れている点も特徴です。

また、「匿名配送」という機能では、利用者同士で個人情報を共有することなく取引できるため、お互いのプライバシーを守れるとして匿名配送を利用するユーザーも多い傾向にあります。

このように、メルカリでは個人間が取引するうえでの不安や利便性を考慮した機能が豊富に搭載されていることから、CtoCプラットフォームとして成功しているといえます。

まとめ

プラットフォームの主な作り方には、スクラッチ開発・パッケージ開発・ノーコード開発の3種類が挙げられます。

オリジナリティを出したい場合にはスクラッチ開発、既存のベースを使って効率的に開発したい場合にはパッケージ開発、低コスト・短期間での開発を実現したい場合にはノーコード開発がおすすめです。

また、プラットフォームそのものにもBtoB・BtoC・CtoCの3つが挙げられ、種類も含めどのようなプラットフォームを構築したいかによって作り方を見極めることが大切です。最適な作り方で自社ならではのプラットフォームを構築しましょう。

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