共働き世帯の増加や待機児童問題といった背景から、ベビーシッターマッチングサイトが登場し、そのサービスの数や利用者は増加傾向にあります。
そのため、これからベビーシッターのマッチングサイトを開発しようと検討している方もいるのではないでしょうか?
本記事では、これからベビーシッターマッチングサイトを開発する方向けに、ベビーシッターマッチングサイト7選にくわえて、具体的な作り方や開発時の注意点まで詳しく解説します。
ベビーシッターマッチングサイトおすすめ7選
さっそく、おすすめのベビーシッターマッチングサイト7選を1つずつみていきましょう。
アイマム|1対1の安心・安全な保育
出典:アイベイビー「ベビーシッターマッチングサイト」
アイマムは、1対1の安心・安全な保育を提供するベビーシッターマッチングサイトです。個人で活動しているシッターを中心に1対1の保育を行い、各家庭の教育方針やしつけを引き継いだお世話ができるような仕組みを採用しています。
ユーザーが気軽に利用できるよう、入会金や年会費は無料で提供しており、保護者とシッターの契約が成立した際にのみサイト利用料を徴収しています。
キッズライン|190万件以上の実績
出典:株式会社キッズライン「キッズライン」
キッズラインは、ベビーシッターと家事代行のマッチング実績が190万件を超えるベビーシッターマッチングサイトです。即日から定期の利用まで、24時間スマホから簡単に予約できるような仕組みになっています。
キッズラインには保育士をはじめとする資格保有者やキッズライン独自の選考基準を満たしたシッターのみが在籍するなど、ユーザーが安心して利用するための取り組みも行っている点が特徴です。
ママココ|病児対応などの特殊条件も検索可能
出典:株式会社CLOCK・IT「mamacoco」
ママココは、病児対応などの特殊条件も検索できるベビーシッターマッチングサイトです。安心・安全の取り組みとして、シッターの本人確認や各自治体への届出書提出の確認などを行っています。
ママココのホームページでは、検索エリアで対応可能なシッターを一覧表示したり、今日もしくは明日の対応が可能なシッターを提案したりするなど、サイトの導線を工夫することでシッター探しの負担を減らしています。
KIDSNAシッター|保育士・幼稚園教諭・看護師100%
出典:株式会社ネクストビート「KIDSNAシッター」
KIDSNAシッターは、保育士資格・幼稚園教諭免許・看護師免許いずれかの国家資格保有者のみがシッターとして登録しているベビーシッターマッチングサイトです。
電話・メール・LINEによる無料サポートを設置しており、「初めての利用で不安…」「料金はどのくらい?」「おすすめのシッターさんを紹介して欲しい」といったユーザーの悩みに応えることで、安心して利用できる環境を整えています。
家政婦さん・ベビーシッタードットコム|サイト内チャットシステムでスムーズな依頼
出典:株式会社トラストグロース「家政婦さん・ベビーシッタードットコム」
家政婦さん・ベビーシッタードットコムは、サイト内にチャットシステムを設けることで、スムーズな依頼を可能としたベビーシッターマッチングサイトです。
シッター探しから依頼が完了するまでのやり取りを、サイト内のチャットで完結して行えるため、個人の連絡先を交換する必要がなく、ユーザーの心理的負担を軽減しています。
希望に沿うシッターが見つからない場合は、運営者が利用者の要望をヒアリングし、最適なシッターを紹介する便利なサービスを提供している点も特徴です。
キッズパーク|見守りカメラ導入で安全・安心
出典:株式会社 エクシオジャパン「【公式】Kids Park【キッズパーク】ベビーシッター」
キッズパークは、見守りカメラの導入によってサポート当日の様子の見える化に力を入れているベビーシッターマッチングサイトです。サポートの様子を保護者に代わって運営者が定期的にチェックすることで、サポートの質を向上しています。
もちろん、利用者である保護者が見守りカメラで様子を確認することも可能です。このような仕組みを採用することで、「子どもとシッターを2人きりにするのは不安」といった利用者の不安を取り除き、安心して利用できる環境を整えています。
ハニークローバー|保育状況をリアルタイムチェック
出典:ハニークローバー株式会社「ハニークローバー」
ハニークローバーは、要望に合わせてシッターを紹介してくれる「シッター派遣」と、条件検索で最適なシッターを自分で探せる「シッターマッチング」の2種類を取り扱うベビーシッターマッチングサイトです。
そのときの保育状況をレポートとして通知することで、離れている場所からでもリアルタイムの保育状況を把握できるような仕組みを採用しています。
シッターを検索する際はプロフィールや資格情報だけでなく、運営者や他の利用者からの評価も閲覧できるようにすることで、利用時のギャップを軽減している点も特徴です。
ベビーシッターマッチングサイトの作り方
ベビーシッターマッチングサイトを開発する場合、主にスクラッチ開発・パッケージ開発・ノーコード開発の3つの手法が挙げられます。
大規模なものや複雑な機能を搭載したい場合は、スクラッチ開発・パッケージ開発による構築がおすすめです。しかし、専門知識や莫大なコストが必要になるため、社内完結の開発が実現しないケースも少なくありません。
もうひとつのノーコード開発は専門知識がなくても開発を進められるため、社内完結の開発を実現できます。
スクラッチ開発やパッケージ開発に比べて必要なコストや時間も少なく済むため、「あまりコストをかけたくない」「いち早くサービスをリリースしたい」といった方にはおすすめの手法です。
ここでは、ノーコード開発を採用したベビーシッターマッチングサイトの作り方を以下5ステップで紹介します。
- 搭載したい機能を洗い出す
- ノーコードツールを選定する
- サイトをデザインする
- データベースやロジックを構築する
- テスト運用を行う
搭載したい機能を洗い出す
まずはじめに、ベビーシッターマッチングサイトに搭載したい機能を洗い出しましょう。
ノーコード開発では、ノーコードツールに提供されている機能パーツを組み合わせながらマッチングサイトを構築します。
しかし、搭載したい機能が活用するノーコードツールで提供されていないとなると、ノーコードツールの選定しなおしや、専門知識を駆使したカスタマイズが必要になってしまいます。
そのため、あらかじめ搭載したい機能を洗い出しておき、搭載したい機能が提供されているノーコードツールを選定することが大切です。
ベビーシッターマッチングサイトならではの機能としては、「詳細条件検索機能」「審査機能」「個人情報登録機能」「サポート機能」などが挙げられます。
とくに、子どもを預ける利用者目線で考えると、「シッターが資格を持っているのか」「どのような保育を行ってくれるのか」などは気になるところです。
そのため、シッターが個人情報を登録したり運営者がシッター登録にあたって審査を行ったりする機能は必要不可欠といえます。
ノーコードツールを選定する
搭載したい機能が洗い出せたら、それらの機能が機能パーツとして提供されているノーコードツールを探しましょう。
ノーコードツールといっても、ホームページ制作向けのものやアプリ開発向けのものなど、ツールの種類によって得意分野が異なります。
マッチングサイト開発向けのノーコードツールであれば、マッチングサイトに必要な基本機能が揃っているため、スムーズな開発が可能です。
ノーコードツール選定時は、マッチングサイトの基本機能にくわえて、個人情報登録機能や審査機能など、自社のベビーシッターマッチングサイトに搭載したい機能が揃っているかを必ず確認しましょう。
サイトをデザインする
活用するノーコードツールが決まったら、実際にマッチングサイトをデザインしていきます。どの機能パーツを組み合わせるかも同時に進めていきましょう。
ノーコードツールでは、基本的にドラッグ&ドロップのみで機能パーツの追加やデザインの変更が行えます。
豊富なデザインテンプレートが提供されているケースもあるため、理想に近いデザインテンプレートを活用すれば、サイトデザインにかかる時間を大幅に短縮できます。
デザインテンプレートから色や配置をカスタマイズすることも可能なため、デザインテンプレートをベースとして活用することがおすすめです。
データベースやロジックを構築する
サイトデザインが完了したら、データベースやロジックの構築を行いましょう。
マッチングサイトを利用するユーザーの登録情報や関連情報を保管・管理するのに欠かせないデータベースや、ユーザーの利便性を高めるロジックの構築は、どの開発手法を採用した場合でも必要不可欠です。
データベースやロジックの構築はサービスの根幹となるため、システム開発が始めての場合はサポートしてくれるノーコードツールを選んだほうが無難です。
テスト運用を行う
データベースやロジックの構築が終われば、マッチングサイトはほとんど完成です。
ただし、いきなり本格的な運用をはじめてしまうと、正常に動作しないことやエラーが多発し、ユーザーにストレスを与えかねません。そのため、本格的な運用をはじめる前には必ずテスト運用を実施しましょう。
テスト運用で「正常に動作しない」「エラーが起こる」といった問題点が見つかれば、問題なく利用できるまで改善を繰り返すことが大切です。テスト運用で問題が見つからなくなった段階で、本格的な運用へと移りましょう。
ただ、本格的な運用がはじまったあとも、新たな問題が起こるケースも考えられます。定期的に動作チェックやユーザーからのフィードバックの確認を行い、必要に応じて改善するようにしましょう。
ベビーシッターマッチングサイトを構築する際の注意点
ベビーシッターマッチングサイト構築時の注意点として、厚生労働省が策定した「子どもの預かりサービスのマッチングサイトに係るガイドライン」に沿って構築することが挙げられます。
過去にベビーシッターマッチングサイトに登録していた男性シッターによる強制わいせつ事件が発生しました。
上記以外にも、ベビーシッターマッチングサイトのシッターによる事件が多発したことをきっかけに、厚生労働省が策定したのが「子どもの預かりサービスのマッチングサイトに係るガイドライン」です。
「子どもの預かりサービスのマッチングサイトに係るガイドライン」では、マッチングサイト運営者が遵守すべき事項として、以下の10項目が記載されています。
- 保育者のマッチングサイトへの登録
- 複数登録の禁止
- 研修の受講
- 相談窓口の設置
- トラブル解決のための措置
- マッチングサイトの利用規約
- 届出制度、利用規約、ベビーシッターなどを利用するときの留意点及びガイドライン適合情報の周知
- 個人情報の管理
- 保護者への情報提供
- 保育士に関する都道府県への報告
利用者に安心してサービスを活用してもらうには、上記10項目の遵守は必要不可欠です。10項目以外にも、利用者が安心して活用できる自社ならではの機能や仕組みを搭載すれば、より多くのユーザー獲得につながるかもしれません。
例えば、キッズパークでは見守りカメラの設置を推奨しており、保育状況を運営者と利用者がカメラを通じてリアルタイムで確認できるというサービスを提供しています。
このように、ベビーシッターマッチングサイトの構築時には、ガイドラインの遵守と、利用者の安心感を得られるような仕組みづくりが重要です。
参照:厚生労働省「子どもの預かりサービスのマッチングサイト に係るガイドライン」
まとめ
共働き世帯の増加や待機児童問題といった背景から、ベビーシッターマッチングサイトの需要は高まりつつあります。
ノーコード開発を採用すれば、ベビーシッターマッチングサイトの自社開発が可能です。現在提供されているベビーシッターマッチングサイトを参考にしながら、自社ならではのベビーシッターマッチングサイトを開発してみてください。