マッチングサイトとは、第三者となるユーザー同士をつなぐプラットフォームのことで、そのの市場規模は拡大し続けています。
本記事ではマッチングサイトの現在の市場規模から今後の推移予測、市場拡大の背景まで詳しく解説します。「実際どのくらいの成長率なの?」「なぜ拡大傾向にあるの?」といった疑問にお答えいたします。
日本と世界におけるマッチングサイトの市場規模
ミック経済研究所の調査によると、国内におけるビジネスマッチングサイトの市場規模は、2020年度に126億円、2021年度に174億円、2022年度に228億円と、急激な拡大を続けています。
2027年度には555億円にまで拡大することが予測されています。なかでも最も成長が期待されているジャンルは、金融系のビジネスマッチングサイトです。
現在、国内ではビジネスマッチングサイトだけでなく、モノ・空間・スキルなどを共有するシェアリングエコノミーの利用も広がっているため、マッチングサイト市場全体の規模はさらに大きくなることが予測できます。
また、マッチングサイトの市場規模は日本だけでなく世界中で拡大傾向にあります。
出典:デロイトトーマツミック経済研究所「コロナ禍で拡大した国内ビジネスマッチングプラットフォーム市場の現状と展望【2022年版】」
マッチングサイト市場が拡大している背景と理由
マッチングサイト市場が拡大している背景には以下の2点が挙げられます。
- 参入ハードルが低い
- IT技術が発展した
それぞれの内容を詳しくみていきましょう。
参入ハードルが低い
マッチングサイト市場は、参入ハードルが比較的低い傾向にあります。
一般的なビジネスでは新たな商品・サービスを開発し、企業や消費者へ直接販売を行います。
しかし、マッチングサイトでは、あくまでもマッチングプラットフォームを開発・提供するのみで、具体的な商品・サービスを提供するのは第三者となる企業や個人です。そのため、自社で新たに商品・サービスを開発するコストや手間が必要ありません。
マッチングプラットフォームの開発手法によっては最短1か月でサービスを開始できるケースもあります。そのため、マッチングサイトは「いち早くビジネスを始めたい」「コストを抑えたビジネスを始めたい」といった企業におすすめのビジネスモデルです。
IT技術が発展した
マッチングサイトの市場拡大にはIT技術の発展も影響しています。マッチングサイトでは、基本的に利用するユーザーが自ら出品や購入を行います。
マッチングプラットフォームを提供している事業者(=プラットフォーマー)が、ユーザー同士の取引に直接介入するケースは多くありません。
例えば、フリマアプリ「メルカリ」は、不用品を販売する出品者とその購入者をマッチングするサービスですが、出品者は販売したい商品の写真や情報を入力するだけで簡単に出品でき、購入者は購入ボタンを押すのみで購入が完了します。
IT技術の発展がなければ、このように商品の情報を全国のユーザーへ簡単に公開したり、ボタンを押すだけで購入したりすることは困難です。
このように、IT技術が発展したことでユーザー同士の情報公開や取引が簡易化し、マッチングサイト市場も拡大したといえます。
マッチングサイトは主に3種類
マッチングサイトは主に以下の3種類に分けられます。
- BtoBマッチングサイト
- BtoCマッチングサイト
- CtoCマッチングサイト
それぞれの種類について1つずつ詳しく解説します。
BtoBマッチングサイト
BtoBマッチングサイトは、企業同士をつなぐマッチングサイトです。例えば、サービス比較サイトや見積系のサービスが挙げられ、導入したいサービスを複数社で一括見積をとったり自社に最適な商品・サービスを効率的に探したりするのに役立ちます。
企業同士が取引するため、取引される金額も大きくなる傾向にあります。マッチングプラットフォームを提供する事業者としても安定した収益性が期待できる点が特徴です。
BtoCマッチングサイト
BtoCマッチングサイトは、企業と消費者をつなぐマッチングサイトです。具体的なサービス例としては、Amazonや楽天市場といったECサイト、Indeedやdodaといった求人サイト、SUUMOやアットホームといった物件検索サイトなどが挙げられます。
BtoBやCtoCのマッチングサイトと比較して、BtoCマッチングサイトは幅広いジャンルで提供されています。
ただし、すでに楽天やリクルートといった大企業がサービス展開しているため、これから参入する場合は、取り扱うジャンルや商材の見極めが重要です。
CtoCマッチングサイト
CtoCマッチングサイトは、消費者同士をつなぐマッチングサイトです。代表的なサービス例としては、フリマアプリのメルカリ、民泊サービスのAirbnbなどが挙げられます。
CtoCマッチングサイトはシェアリングエコノミーとも呼ばれ、市場が急成長しているのが特徴です。そのため、これからの参入でも決して遅くありません。
ただし、CtoCマッチングサイトは消費者同士で取引するため、平均の取引金額が低い傾向にあります。どのように収益化するのか、キャッシュポイントを明確に決めておくことが重要です。
マッチングサイト開発はノーコードがおすすめ
技術的な問題やリソース不足などの理由で、マッチングサイトの自社開発を諦める企業は少なくありません。しかし、「ノーコード開発」であれば、専門知識不要かつ短期間での開発が可能なため、自社開発が実現します。
ノーコード開発は、プログラミング言語をはじめとする専門知識が必要なく、基本的にはドラッグ&ドロップといった簡単な操作で、機能パーツを組み合わせるのみで開発を進められるのが特徴です。
専門知識を有した人材ではなく既存の人材を活用できるため、採用や育成などに時間やコストを割く必要がありません。
このような特徴から、ノーコード開発はとくに小規模ビジネスや新規事業を始めようと検討している企業に向いている開発手法です。
まとめ
マッチングサイトの市場規模は、日本だけでなく世界においても拡大傾向にあります。とくにシェアリングエコノミーとも呼ばれるCtoCマッチングサイトは、今後も急成長が続くと期待されています。どのようなマッチングサイトの需要が今後高まっていくかを見極め、自社に最適な開発手法でマッチングサイトを開発を進めましょう。